メトラッセコラム

2016.07.26

UVケア特集3│紫外線を防ぐメラニンの働きと日焼けのケア

紫外線を防ぐメラニンの働きと日焼けのケア今回は肌に備わっている紫外線の防御機能や、日焼けの種類や対処法についてご紹介します。

◆肌の持つ紫外線(UV)防御システム

紫外線は非常に強いエネルギーを持つ光の波長です。
この波長が人体に当たると、コラーゲンなどの体の主要成分であるたんぱく質の変質や、DNAの損傷が起こり、場合によっては炎症や皮膚がんを引き起こします。
そのため、体はメラニンを作って紫外線によるダメージを防いでいます

・メラニン

メラニンにはシミの原因になるという悪いイメージがありますが、上記のとおり、紫外線によるダメージから人体を守る重要な働きを持っています。
メラニンには黒色のユーメラニン(eumelanin)と黄色のフェオメラニン(pheomelanin)の 2 種類のメラニンがあり、主に皮膚や髪の毛に存在しています。この2つのメラニンの割合によって、皮膚や毛髪の色に違いが生じます。

・メラニンの生成

メラニンは、皮膚の表皮にある基底層の色素細胞(Melanocyte:メラノサイト)によって生成されます。
皮膚には 1 mm²あたり約 1,000 〜 1,500 個ものメラノサイトが存在し、顔などの日光に当たりやすい部位ほど密度が高くなります。
このメラノサイトが紫外線などの刺激によって活性化され、必須アミノ酸の1つであるチロシンをスタート物質として、さまざまな反応を経てメラニンの生成が進みます。
また、メラノサイト自体も活性化によって形状を変え、触手のような樹状突起を広げて周辺の基底細胞や有棘細胞にメラニンを届けます。
細胞に届けられたメラニンは、細胞の核を覆うように整列して「メラニンキャップ」をつくり、紫外線から細胞の核を守ります。
化粧品などに使用されている美白効果のある成分の多くは、このメラニンの生成経路を阻害する働きを持つものが多く存在します。
メラノサイト2

図1 メラノサイト活性化のイメージ図

◆日焼けの種類

通常、肌はメラニンによって紫外線を防いでいますが、紫外線の照射量がメラニンの防御能を超えた場合に肌が赤くなったり黒くなったりする症状を『日焼け』と呼びます。
このうち、短時間で皮膚が赤くなり、ヒリヒリとした症状になるのがサンバーン(Sunburn)、少し時間が経ってから肌が褐色や黒くなっていくものをサンタン(Suntan)と言います。日焼けには個人差があり、メラニンを作るメラノサイトの多い人は褐色になりやすく、メラノサイトの少ない人は褐色になりにくい反面、サンバーンを起しやすくなります。日本人は一般にユーメラニンとフェオメラニンの2種類のメラニンを持っているため、個人差が大きいと言われています。

・サンバーン

主にUV-Bによって引き起こされる日焼けで、肌が赤くなったり、ヒリヒリと痛んだりします。
これは、急激に強い紫外線を浴びた際、表皮に到達したUV-Bが細胞やDNAを損傷させることによって炎症が引き起されたもので、火傷と同じ状態です。ひどい場合には水ぶくれができたり皮膚がただれたりすることがある上、DNAに損傷が起こるために皮膚がんのリスクも高まります。サンバーンのイメージ

図2 サンバーンのイメージ

・サンタン

主にUV-Aによって引き起こされる日焼けで、紫外線を浴びた後に肌が褐色~黒くなる現象のことをいいます。
この中でも、紫外線を浴びてからすぐに肌の色が濃くなるものを一次黒化(または即時黒化)、サンバーンの後など数日後に色が濃くなってくるものを二次黒化といいます。
一次黒化(または即時黒化)はUV-Aが肌に当たった時に、もともと肌にあった無色のメラニンが紫外線から肌を守るためにより濃い色に変わることで起こります。
もともと肌に持っているメラニンの量が多い、肌の色の濃い人に起こりやすい日焼けです。
二次黒化は、表皮の基底層にあるメラノサイトがUV-Aの刺激を受けてメラニンの生成を促進するために起こります。
生成されたメラニンはまだ肌の深部にあるため、表面上、直ぐには色は変化せず、ターンオーバーによって表面に近くなってから肌の色が濃くなってきます。サンタンのイメージ

図3 サンタンのイメージ

◆日焼けをしたあとのお肌のケア

日焼けは火傷と同様、まずはとにかく冷やすことが大切です。
肌が赤くなったりヒリヒリしたりといった症状が出始めたら一刻も早く冷やしましょう。
冷水のシャワーか氷水を入れたビニール袋、保冷剤などが効果的です。

日焼けした部位の熱が取れたら保湿をします。
日焼けした肌は水分がかなり失われているため、保湿効果の高い化粧水をたっぷりと塗布します。
コットンなどに化粧水を含ませてパックすることも保湿には有効です。
そして、保湿のあとは乳液などで水分の蒸散を防ぎ、肌を保護しましょう。
ただ、日焼けした肌は普段よりダメージを受けているため、違和感や刺激のある場合には化粧水の使用を避けましょう。

肌のお手入れの後は、次は中からの保水を行いましょう。
水分を失っているのは肌だけではありません。
体内にきちんと水分補給をすることで、肌は体内からも水分を補うことができます

なお、美白効果のあるものには刺激を引き起しやすいものもあるため注意が必要です。
美白は日焼けの直後より、肌が落ち着いてからじっくり行ったほうが効果的です。

◆まとめ

これまで3回にわたり、紫外線や「SPF」「PA」といった紫外線防御指標、そして日焼けについてご紹介してきました。皆さんのお肌にあったUVケアにぜひ、これらを参考にしてみてください。

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